隣のハルキさん
『ありがとう。お邪魔します。』
男の人は嬉しそうに微笑むと、優子の隣に腰掛けた。
(綺麗な顔…)
間近で見るその顔に優子は釘付けになる。
スッと通った鼻筋に切れ長の目、薄くて上品な唇。
(かっこいい…)
年齢はわからないが、年上であることは間違いない。
落ち着いた大人な雰囲気に優子はドキドキする。
『そんなに怪しまないで。』
優子の視線に気がついた男の人が優しい顔で話しかけてきた。
『あっ!そういうわけじゃ!じろじろ見ちゃってごめんなさい…綺麗な顔だなって思って…つい見とれちゃって…』
優子は見ていた理由を素直に話して謝る。
『あははっ!』
それを聞いて男の人は笑い出す。