隣のハルキさん
どれくらい時間が経っただろうか…
男の人が口を開いた。
『そろそろ帰ろうか?』
『あっ…はい!』
2人は同時に椅子から立ち上がり、公園の出口に向かって歩き出した。
(なんだか寂しいな…)
一緒にいたのは少しの時間だったが、優子は男の人と別れるのを名残惜しく思った。
『お家まで送るよ。』
(…!?)
そんな優子の気持ち良いを読みとったかのように男の人が言う。
『そんな!悪いです!家近くだし、朝だし、1人で大丈夫です!』
慌てる優子を見て、男の人はクスっと笑う。
『遠慮しないで。ほら、行くよ?』
そう言うと優子のマンションの方へと歩き出した。