隣のハルキさん

少し考えて、男の人は優子に握手を求めるように手を差し出す。


(…?)


『昨日隣に引っ越してきたハルキです。よろしく狩野さん。』


ハルキと名乗るその人は今日一番の笑顔を優子に向けた。


『お隣さん!?』


目を丸くして驚く優子の顔を見て、ハルキは思わず吹き出してしまった。

『ぷっ…あははっ!そう、お隣さん。これからよろしくね?』


突然のことで優子はイマイチ状況が理解できない。


(おっお隣さんだったの!?そういえば昨日私が散歩行ってる間に隣の人が挨拶に来たってお母さんが言ってたな…確かハルキさんって言ってたような…じゃあ昨日の引っ越しトラックはハルキさん?それで今私の目の前にいるのもハルキさん?お隣さんだから私の家知ってて当たり前か…あれ?でも1回も会ってないのに何で私がお隣さんってわかったの?んー?…)

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