隣のハルキさん
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『うぉっ!マジかよ~!』
(…!?あれ…私…)
いきなり聞こえた人の声にハッとして慌てて周りを見渡す優子。
空はもう夕空。
部活帰りと思われる男子高校生が数人、騒ぎながら公園の前を通って行った。
(私…座りながら寝ちゃってた…!?)
優子は自分が公園にいることを思い出し、ベンチから立ち上がる。
(帰ろ…)
優子は来た道をとぼとぼ歩き出しす。
(今何時かな?携帯も時計も忘れちゃったから時間わかんないや…)
少し歩く速度を上げる優子。
しばらく歩くとマンションが見えてきたので、優子は少し安心してスピードを緩める。
マンションの前にはもう引っ越しトラックは止まっていない。
(あーあ。どんな人だったのか見逃しちゃった。)
優子は少しガッカリしながら自分の部屋に帰っていった。