ブルースカイ
「翼、ありがと。。

私、もう大丈夫だから―・・」




中庭を吹き抜ける南風が

私の涙を乾かした。




「そっか。よかった。。

またお前がガッコ行く前に、一回

家戻るワ」




「うん。待ってるよ。私も、時々お見舞い

に来るね。」





「時々!?お前、婚約者が病床に臥せってんのに

時々しか来ないつもり??」




「もぉぉ、分かった!毎日来る!

約束するよ!

翼は大げさなんだから!!」





言った後で少しも、翼が大げさではない事に


気付いた。



翼は私の知らない所で、いつも病と戦ってかってたんだ。



そんなトコ全然見せなかったけど・・



でも前に一度、



検査だけでも辛いって・・



少し、こぼしてた事あったね



背中に刺される注射針の痛さが壮絶なんだって



苦笑いしながら言ってた・・

























< 155 / 276 >

この作品をシェア

pagetop