ブルースカイ
一番後ろに座ったその軍団の



視線を浴びながら、



私は一番前の席へと移動した。




もう、アイツらは視界に入らない・・





バスが発車する―。






病院の前の大きな交差点を通り過ぎ少し坂を


下ってだいぶ走ると、丘の向こうに突然


夏の風景が目に飛び込んできた





青い海―・・



水着で歩く人達―・・



白い板ばりの海の家―・・





やっぱり、この近くって海だったんだ・・



私の病室とは反対側の病室だったら、見えてたのかも・・




でも、みんな、楽しそ。。





今、翼とわかれて、退院してきた私とは



対照的に、幸せに溢れた人たちが打ち寄せる



波の中ではしゃいでる。

















< 163 / 276 >

この作品をシェア

pagetop