ブルースカイ
「ちょっと、こっちにいらっしゃい。」



美香さんが私を呼ぶ。



綺麗な顔に厳しい目をのぞかせる彼女は



その時の私には「冷たい人」って写って見えた。





「この写真を見て。」



美香さんに手渡された、



暖炉の上の古い家族写真―――・・






面影のある、小さい頃の翼と、




やさしい顔をしたお母さん?




翼を挟んで反対側に写るのはしかめっ面の・・




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



・・・・・・・パパ?







どうして?






どうしてパパがここに??



私の記憶の中のいつも笑ってるパパとは違うけど、



ここに写るのは間違いなく、私のパパ、




東 シロ―だった。
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