ブルースカイ
「なんだよ。気がおさまらない・・って顔して。」




翼はちょっと笑って、私に言った。




「・・じゃあ写真捨てた代償に今日、俺の病室に来てくんない?」





「・・・いいよ。。。そんなことで、いいんなら。

・・・っつうか・・あんたってココの患者だったの!?」





「そうだよ。何だと思ってた?」





「からかいに来てるのかと・・・なんか、いつも、元気そうだから。。。」




「何言ってんだよ。重病人だよ。」




そう言って、




翼は、サラサラ笑った。












本当に病人か?




私は、まだ信じられない。




だって・・・




コイツには病人らしい、暗さが全くなくて――




痛みとか、不安とか、そういうのを全く、




感じさせられないんだ。




それどころか、




周りを明るくさせようとか幸せにさせようとか、思ってる・・





私には無いもの。




それを、




翼が私に持たせようとしていたのは明確だった。



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