ブルースカイ
「無理やり、別れさせられた。。。その日から、一歩も外に出させてもらえずに、俺、気が狂いそうだったんだ。気ィついたら、風呂場で手首切ってた。」




見せられた手首には、今も残る深い傷跡・・





「それで運ばれたんだ。この病院に。」




そうだったんだ・・




「それから、親父もお袋も針に触るように俺に接してる。髪染めてガッコいっても、親父が、水泳のしすぎで色が抜けたって、先生にうそ言ってさ。何でも、好きなように、されられてんだけど・・そんなことで、この傷が直るわけでもないしな・・」




正也は、手首を触った。





「翼には良くしてもらったよ。あるとき、三上先生とアイツが話してるところに出くわしてさ、501号室が、自殺未遂患者専用だったことと、アイツの病気を知ったんだ。」





・・・





「スゲーよなアイツは。一生懸命に生きてるアイツ見てたら、俺の問題なんて、ちっぽけに思えてくる。。。俺も好きになりそうだったよ。」




「えっ?」




見上げた私に、




冗談だよ・・って、



笑った正也・・




私は少し落ちついた。。。



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