ブルースカイ
気がつくと、あたりは暗くなり始めてる。


「今日は、俺んちの車で遅らせてもらいますよ。お嬢様。」



王子様みたいに、手を差し出して、



正也は、車が止まってるところまで、



私を連れて行った。




「沢山病院まで。行ってくれる?」



「かしこまりました。」




バタンとドアが閉まり、

車は病院の庭の横の車道を走る。



いつか、退院の日の最後に翼と一緒に写真を撮った場所を通り過ぎて、


車は大きな道路に出た。




「お前さ、一回、お袋さんに会いに行ったら?」




眠気を誘う心地いい沈黙の中で正也が言った。




「なんかちょっとは気持ちスッキリするかもよ。
・・・その反対もありえるかも・・まっ、そんときはそんときだ。」




「そだね。。会うだけ、会って見ようかな。」




「がんばれよ。」



優しく肩をたたかれた。




不思議な関係・・・




正也となら、男女の友情もありえるな。

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