ブルースカイ
「でも、お前いい顔してるよな。翼の話してる時って――。」



正也がフフって笑った。





「想ってるだけで何もできないなんてな。。。」





二人で空を仰ぐ。


吹き抜ける風が心地いい。




「もお、いいんだ。」



私は、そのまま、笑った。





「きっと、私、生涯、翼以外は愛せないから。何事にも無理はしないって決めたの。」




「そっか・・」





正也は多くを語らない。



私の気持ちを痛いほど分かるらしいから・・




あれから私に言い寄ってくる男の子は多かったけど、



翼を忘れられないって分かってる私には



虚しいだけだった・・




そんな時、そばに居てくれた正也は、




とても大切な存在―




初めて思える本当の友達。
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