ブルースカイ
「さあ、行こうか。。ユリ」



泣いてるママを促して、



二人は席を立った。





玄関まで出て見送る私に




ママは何度もバイバイを手をふる。






「お嬢様を手放すことをだいぶ悩んでいたようでしたよ。」





横にいた金村さんが私に




ボソっとつぶやいた。





「美緒様の幸せを考えてのご決断だったと思います。」





私は、何も言えずに、




門の向こうに歩いていく




小さな背中を




ずっと見つめていた――





ママ、





いつか、産んでくれて、ありがとうと
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