ブルースカイ
その日、それから、私は学校を早退した。




バスに乗り込んで、翼のいる病院に向かう。



あの後、



「とりあえず、今すぐ、翼に会って、話し合って来い。」




って正也に背中を押されたんだ。






いつも来るこの病院は



今日は様子が違って見えてた。



不安な気持ちがあふれ出す・・



私は妹として、翼の病室には良く通ってるけれど、



そこには、いつも雪奈という翼の彼女がいて、



充分な話も出来ないまま、帰る状況になっていた。





翼――




個室の病室のドアを開けると




そこには誰もいない・・





雑にめくりあがった布団の後・・




そこにいた翼の姿を想像しながら、




私はなぜか確信した。













< 256 / 276 >

この作品をシェア

pagetop