ブルースカイ
「ばあちゃん!」





翼が勢いよく、入ってく冷たい病室・・



そこは、病院の隣にある、施設の中にあって、



部屋中窓はカーテンで仕切られたまま。。。



隣の部屋で大声で怒鳴ってる人の声



が響き渡る廊下で



ここが精神科の病棟であることに



なんとなく気付いた。







「ばあちゃん、友達連れてきたぜ。」





「・・・」




「こんにちわ。」





私は、部屋の隅で小さく挨拶をした。




その人は黙ったまま・・・






― 黙っているだけじゃない、微動だに動こうとしなかった。



まるで、その周りだけ、時が止まってるみたいに・・・





「ごめんな、俺のばあちゃん、いつも、こんななんだ。」




翼が私に向かって優しく微笑む。




「いいよ別に。気にしないで。」





気を使って、私も、笑った。
< 30 / 276 >

この作品をシェア

pagetop