ブルースカイ
泣きつかれた―・・




ヒィッ、ヒィッ、




泣いてないのに、泣いてる声だけする。




消灯時間を過ぎた暗闇に響き渡って




自分の声なのに、ちょっと、不気味だよ・・ 





ヒッ、ヒッ、



「美緒」



ヒッ、ヒッ、



「美緒」



ヒッ え?



「美緒、怒った?」




翼の声―!?




いつの間に入ってきたの?




私は布団をかぶったまんま、



反応するわけ無いじゃん!




「怒ってるよな・・・テルの話」



「・・・」



「でも違うんだ。」




私は息を止めた。


ここにいるのはバレバレなんだけど・・




「・・美緒、そのままでいいから、俺の話聞いて欲しい。」



翼は、ゆっくり、語りだした。




聞かなかったほうがよかったかもしれない




真実を―・・







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