群青のピリオド


僕は彼女をそのままに、逃げ出すように岬へ向かった。

岬から眺める海は穏やかで、波立った僕の心とは真逆だ。


「飛び込んだところで、人魚姫みたいに綺麗な泡にはなれないんだろうなぁ……」


ならいっそ。
醜い水死体でも構わない。

……心はもっと、醜いのだから。

僕はそっと、その場に靴を脱いだ。


「──生まれ変われたら、次は女の子がいいな。それで、胸を張ってヨシくんに好きって言いたい」


そして僕の視界は暗転する。

さよなら、ヨシくん。

大好き、ヨシくん。

ごめんね……


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