赤い糸―運命のヒト―
「空…俺、今のお前のこと見てらんねぇよ…俺にできることはないのか…?」
…やめてよ。
あたし、想に優しくされるのは本当にダメなの。
優しい想の声に、瞳に…頼りたくなっちゃうじゃん…
「想には関係ないでしょ?これはあたしのことなの。首突っ込まないで。」
お願いだから…優しくしないで…
あたしの決心が鈍ってしまいそうだから…
「空にとっては関係なかったとしても俺にはある。だって俺は…――」
「妹みたいなあたしが放っとけないんでしょ?偽善者ぶってお兄ちゃん気分?…笑わせないで。」
嘘だよ…
本当には想が心からあたしを心配してくれてるのはわかってる。
ひどいこと言ってごめん…
でも今は強がらせて…――