赤い糸―運命のヒト―
【空side】
想の部屋で想と話したその日。
あたしは、この街を離れようと思った。
『罪』から逃げるためではない。
お金は毎月少しずつ返すつもり。
あたしが逃げたかったものは…
『想』なのかもしれない…
いや、正確には、『想に甘えてしまいそうな自分』から逃げたかった。
優しすぎる想に自分が頼ってしまいそうで…
それで、いつまでも1人で生きていけなくなってしまうのが恐かった…
『あの人達』には夜中に「お金は返すけど、この家は出る。」と伝えた。
あたしが『あの人達』から逃げられないことはわかってるらしく、もちろん止められることはなかった。
学校は…ほっとけばいいや…
…――
そして、密かに準備をしたあたしは暗闇の中、想と出会ったこの街を出た…――
想の部屋で想と話したその日。
あたしは、この街を離れようと思った。
『罪』から逃げるためではない。
お金は毎月少しずつ返すつもり。
あたしが逃げたかったものは…
『想』なのかもしれない…
いや、正確には、『想に甘えてしまいそうな自分』から逃げたかった。
優しすぎる想に自分が頼ってしまいそうで…
それで、いつまでも1人で生きていけなくなってしまうのが恐かった…
『あの人達』には夜中に「お金は返すけど、この家は出る。」と伝えた。
あたしが『あの人達』から逃げられないことはわかってるらしく、もちろん止められることはなかった。
学校は…ほっとけばいいや…
…――
そして、密かに準備をしたあたしは暗闇の中、想と出会ったこの街を出た…――