赤い糸―運命のヒト―
刹那の幸せ
【想side】



「あたしみたいな…っいらない子も幸せを望んでもっいいのかな…っ?」



声をつまらせながら、涙を拭いながら俺に問いかける。



目の前のこの儚げな少女はなんでこんなに苦しまなくてはいけないのだろう?



「…空はいらない子なんかじゃねぇよ…たとえ、世界中の全員が空のことをいらないって言っても俺だけは絶対空から離れない。だから…自分のことをそんな風に言うなよ…」



空にそんなことを言わせてしまったことが本当に悲しくて、悔しくて…



そんな偉いことなんか言えないまだガキな俺だけど、1つだけ確かなものがある。



それは…――






『空を想う気持ち』







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