赤い糸―運命のヒト―



「あんたがあたしを育てた?笑わせないで。たしかに住む場所は与えてもらったけど、今まであたしにかかったお金は全部あたしの両親のお金でしょ?だから金銭的に迷惑掛けてる訳でもなかったのに…あんたは…いや、あんた達は、時に奴隷のように、時にストレス発散の道具のようにあたしを使った…あたしが何をしたって言うの?…あたしはもう、その家には絶対帰らないっ!!」



最後は口調が荒くなってしまった。



けど、ずっと溜まってた言いたかったことをやっと言えた。



チラッと想を見ると『よく頑張ったな。』と想の目が言っていた。



あたしはそんな想に小さく頷いた。



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