赤い糸―運命のヒト―
「とりあえず落ち着つけって…空はきっと何も悪くないよ…悪くない…」
想はそう言ってあたしを抱き締めてくれた。
それだけで動揺してた気持ちが落ち着いていくのを感じた。
「…あたし、聞きに行ってくるよ。きっとあたしはその事実を背負って生きていくべきなんだよ。」
「でもっ!!1人で家に戻ったりして、また殴られたらどうすんだよ?俺は…心配だ…」
ありがとう、そんなにあたしを思ってくれて。
でも、あたしの決意は揺るがない。
「大丈夫。きっとこの話を聞きにいく時はあたしを殴ったりしないと思う。確信はないけど、そんな気がするから。あたしを、待ってて?」
想の目を真っ直ぐみて言った。
想はあたしの意志の強さを感じたらしく、静かに「わかった…」と呟いた。