赤い糸―運命のヒト―



『…何があった?』



あたしの『嘘』を見破ったらしい想は尚も優しい声であたしに聞く。



「何もないって。あっ!!でも、想の家に住む話はやっぱなしで。よくよく考えるとかなり迷惑な話だなぁって思ったから。」



できるだけ元気な声で言った。



本当は今すぐにでも想ん家に逃げ出したい。



だけどそれは許されないから。



あたしは『罪』を償わないといけないの…――



< 83 / 140 >

この作品をシェア

pagetop