一番近くに君が居る


「ふふ。美味しい!ありがとう!」


そして「またね!」と、今度は元気良く教室へ入って行くココを見送って、やれやれ一安心…と、直哉も自分のクラスへと向かった…の、だが。


「はいはい、朝からお熱いですねこの野郎」


突如後ろから掛けられた声に直哉は足を止めざるを得なかった。そして嫌々振り返ったその先には、ニヤリとする嫌な笑顔。


「…違ぇっつってんだろ、佐久間」


やはり予想通り。そこに居たのは小馬鹿にしたような態度でこちらを見る、直哉と同じクラスの佐久間 翔(さくま しょう)であった。


「毎朝毎朝頼もしいな。ココちゃんだっけ?可愛いもんなぁ」

「うるせぇよ」

「ところでおまえら、どんな関係?」


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