一番近くに君が居る

「ん?何?どうしたの?」

「どうしたっておまえ…俺がどんなにおまえのせい悩んだ事か…」

「え⁈…え?あ、あぁ!」


どうやら何の話か気づいたらしい。つーか今まで忘れてたのかよ!と思うと余計に腹が立ち、ココをジロリと直哉は睨みつけるが、ココに「ア、アハハハ」なんて笑って誤魔化された。

そして「とりあえずあがってよ」と誘うココだったが、直哉は断った。もうこんな時間だし、悪いからと。しかし「でも用があるんでしょ?」とココに強引に中へ連れ込まれ、結局はココの部屋で話をする事になる。


「久代さんは…もう帰ってるか。おじさんとおばさんは?」

「いつも通り今日も遅いよ。だから一人なの」

「ちょうど暇だったんだよね〜」何て言いながらニコニコするココに、直哉は信じられない、と呆れてしまった。
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