一番近くに君が居る

そんな楽しい時間のおかげであっという間に、気がつくと神社に到着していた。思っていた以上に人が多くてココも直哉も驚いてしまう。


「おお、こんだけ居たら知り合いも居るかもな。とりあえず…何か食おうか!」

「うん!よし、気合いを入れよう!」


「気合いってなんだよ」なんてココは直哉に言われながら、二人は屋台を見て回る。


「あ、たこ焼き!直哉半分こしよう!」

「おう」

「あ、お好み焼きも!半分こね!」

「おう」

「んー、あとは…どれ半分こしようかな…」

「ココ、半分じゃなくて一個食べてもいいんだぞ?遠慮してんのか?」

「え、違うよ!直哉と半分こしたいの!」


なんて言われると、今度は直哉が胸をキューっとされる番である。しかしここでいつも落ちがあるのがココクオリティ。


「そしたらちょっとずつ沢山食べれるもんね!」

「……」


やっぱりそういうことかと思いつつ、直哉はグググと表情を動かす。笑顔だ笑顔、負けるな俺!


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