一番近くに君が居る

「でもわたしが行きたくないって言ったら直哉困るだろうし…美穂ちゃんも可哀想だし…」

「……」

「でも心配してるかな…あぁでもきっと楽しんでるか…部活の子も一緒だし…美穂ちゃんも居るし…」

「……」

「美穂ちゃん浴衣だし…わたしは…違うし…」

「……」

「美穂ちゃん…可愛いし…」

「……」

「……」

「……」


そしてはぁ…と重い溜息を吐く目の前のココを、長田は怪訝に思う。


「…それは、独り言なのか?それとも相談?」

「…え?」

「篠宮さんは俺に相談してるのか?」
< 192 / 306 >

この作品をシェア

pagetop