一番近くに君が居る

「結局、おまえはアイツに全部背負わせてたんだ」



結局、どう触れていいのか分からなかった翔は何事も無いかのように振る舞う事にした。何かあったら言うだろう、そう思ったし、二人のどうこうに流石にこれ以上首を突っ込む訳にはという気持ちもあった。

まぁ、何事も無く終われば一番いいんだけどな…

なんて思う翔だったがしかし、ココは学校の敷地外へ出た瞬間に口を開いた。


「翔君に話があるの」


ギクリとした後、来たかと、翔は気を引き締める。


「何だ?今日は何の話だ?」


なんて誤魔化したもののそんな自分が明らかにわざとらしいなと、思わず溜息をつきそうになる。


「…あの、あのね、前の続きってゆーか…あの、わたしね、分からなくて」

「分からない?」

「そう。わたしの、直哉への気持ち…直哉の事、どう思ってるのかが分からなくて」


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