一番近くに君が居る
ココはどう思っているのだろうと、咲はココへと目をやる。するとそんな二人をココはまた、とても難しい顔をして見ていた。
その表情からは怒り、悲しみ、嫉妬などといった感情はハッキリと読み取れ無かったが、逆にそれら全てが入り混じってその表情に現れているのではないかと咲は思った。そうでなければ、何故ココは目を逸らすことなくこんなにも二人を見据えているのだろうか。どちらにしろココが二人に興味を持っているのは事実だ。
「…よし。ココ、追おう」
「え?」
「あの二人、こっそり後をつけよう」
「え⁈」
咲の思わぬ提案にココは慌てて「だ、ダメだよ!」と首を振るが、咲は「え?なんで?」なんてキョトンとした顔をする。
「いや、だってそんなの悪いし、後をつけるなんてそんなのわたし、」
「じゃあー分かった、分かったよ。ココ、宣伝再開しよう。次はあっちの方向で!」