一番近くに君が居る


アイツは何考えてんだかよく分かんねぇからなぁ…あんまり仲良くなって欲しくねぇんだよなぁ…なんて思いながらも、恐らくココを止める事など出来ないだろうと理解している直哉は、小さく溜息をつく。

と、そこで。直哉は昼の翔との会話を思い出した。


「なぁ、ココは部活入んの?」


するとココは「あー…」と、ばつが悪そうな表情をして見せる。


「それがまだ決まってないんだよねぇ…どうしようかなぁ…。直哉はバスケ部でしょ?中学もだもんね」

「あー、いや。やめとこうかと思って」

「え?なんで?やればいいのに」


「勿体無いよー」と抗議してくるココに直哉は、そう簡単に言うけどおまえなぁと、心の中で呟いた。


「何。おまえは俺がバスケ部に入った方が良いと」

「もちろんだよ!」



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