一番近くに君が居る
「だって直哉上手なんでしょ⁈わたし聞いた事あるよ!」
「いやいや、別に上手いとか下手とかんな事はどうでもいいんだけど…おまえさぁ、わかってるか?」
「?」
「俺が部活入ったら毎日一緒には帰れなくなるからな」
「…うん……」
「休みもなかなか無くなるだろうし…前は笑華が居たけど今は居ねぇだろ。大丈夫なのかよ」
「……」
直哉の話を聞いてココは黙って考え込んでしまう。
そんなココを見て直哉はどうせ『それは嫌だなぁ』とでも言い出すんだろうと思った。クラスが違うだけでも淋しがるくせに。今までのココを思えばそんな事平気な訳がない。