一番近くに君が居る


ーーしかし。


「…分かった!そしたらしょうがないね!」


二カッと笑ってココは言う。


「だから直哉は部活やりなよ!ココは大丈夫だからさ、バスケ部入りなよ!」


ハツラツとした笑顔でまさかの予想外な言葉を言われ、思わぬ展開に直哉は言葉を失った。大丈夫だと?あのココが今、大丈夫だって言ったのか…?


「こ、ココ、分かってんだよな?分かって言ってるんだよな?」

「ん?そうだよ。…あ、もしかして直哉バスケ部入りたくないの?」

「いや、まぁそうゆう訳でもねぇけど…」

「なんだ!じゃあいいじゃん!じゃあ決定!」


ニコニコと笑顔のまま、ココは先へと歩き出す。それを追いかけて直哉は一つ疑問を投げかけた。


「なぁ、なんでそんなに俺に入るよう進めるんだ?」


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