一番近くに君が居る
アイツ…何のつもりであんな事を言ったんだ?面倒見る?ココの?どういう意味だ。ただ俺をからかうつもりで言ったにしてはやけに意味深な雰囲気で…そもそも、なんであんな事言い出した?俺があのと、
「うぉっ‼なんだ⁈」
突如眉間に感じる指で撫でられる感覚に、思わず思考の停止と意味の分からない発声を余儀無くされる。
慌てて一歩足を引いた直哉はその指から逃れたが、指の主であるココは御構い無しにその一歩の距離を詰めてくる。
「眉間、すごい皺…」
「……」
「…痕になるよ?」
「…御忠告ドウモ」
ようやく冷静になれた直哉は、近い近いと、ココを離れさせたのだが、距離をとられたココは少し淋しそうな顏をした。