一番近くに君が居る

「佐久間の奴がさ、心配事しか持って来ねぇんだ。だからそれについて考えてたっつー感じで…」


なんて言いながらも、直哉は自分でもよく分からなくなってきたぞ…と思い始めた時だった。目の前のココはなるほど!と、顏を晴れやかにした。


「なんだ、直哉は翔君の事心配してたんだね!」

「そうなんだ、そう……へっ⁈」

「なーんだ、だからそんな顏してたのか!そうだよね!友達だもん心配するよね!そっかー!」

「……」

「あ、そしたら今日わたしからも言っておくからね!直哉が心配してたって!」

「……おう、そうだな」


< 88 / 306 >

この作品をシェア

pagetop