ちょっと危険な童話① 赤ずきん
オオカミは赤ずきんと別れた後、いそいでおばあちゃんの家に行き、おばあちゃんをおどして、服を全部脱がせて裸のままおばあちゃんを縛り上げ、森の奥の方へと捨てていった。
そしてその服をオオカミが着て、赤ずきんを待つことにした。
何も知らない赤ずきんの方は、急いでハーブを積み終えた後だった。
ふふっ、おばあちゃんもこれで喜ぶわ。
と思いながら、走っておばあちゃんの家まで行った。
家に着くと、なんだか家の様子が変だった。
不思議に思い、ドアを開けるとベッドにおばあちゃんの姿があったので、安心して
「おじゃまします、おばあちゃん」
と言って、静かにドアを閉めた。
「…カギも閉めてくれ、赤ずきん」
おかしいな、いつもは閉めないのに。
と思いながらも、
「わかったわ」
と言って、カチャッと閉めた。