ちょっと危険な童話① 赤ずきん


「…こっちに来て、一緒に寝ようよ。赤ずきん」



…体調が悪いのかしら。


少し心配になったが、ブドウのワインとハーブが入ったバスケットをテーブルの上に置くと、おばあちゃんに化けたオオカミの横にもぐり込んだ。



「…赤ずきん、俺がお前のおばあちゃんに見えるか?」



と言って、初めてくるっとこっちに向いた。



「……!!」



ど、どうして!?


どうして、おばあちゃんじゃなくてさっきの男の子がいるの!?



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