私の執事は同級生!?(仮)
「…はぁ…」

ため息を一つ。

「……はぁ……」

もう一つため息。

なんとか校舎に入り、靴を履きかえて校舎内をうろうろ。

教室までの道のりの間に1年生のクラスを発表してある紙が。

自分の名前を探す。

すぐに見つかって、私のクラスは1-Aだった。

…龍神も。

そしてまたため息。


「どうしたの?
入学そうそうつまらなそうに」


声をかけてきたのは私と数㎝ぐらいしか変わらない男子。

名前は知らない。

そりゃそうか、初対面だし。


「まぁ、いろいろ」


あいまいに答えて苦笑。


「ため息をついたら幸せが逃げるんだと。
だから、あんまりつかないほうがいい。
君の幸せが逃げちゃうから」


ひとこと言って、小さく笑った。

優しい笑みだった。


「俺、B組の新木浩太」

「桜木悠乃。A組」

「あ、クラス違うな…。
まぁ、暇なとき遊びに来いよ。
それじゃぁな、ため息つくなよ?」


男子もとい、新木君は私に背を向けて人ごみの中に消えた。

優しい人だな…。

龍神と違って!!
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