私の執事は同級生!?(仮)
声の主は。


「新木君!」

「…誰」


翔は男の子にしては背の低い新木君を見下ろした。

新木君はニコっと笑ったまま、翔を見上げている。

…なんか怖い。

でも、新木君はすぐに私のほうを向いた。


「おはよ、悠乃ちゃん」

「おはよう、新木君」


私も笑顔で答える。

翔とは大違いだなー、と翔をにらみつけた。

しかし、翔の目は厳しい。


「…翔?」

「なんでもない」

言って教室に入って行ってしまった。


「感じ悪いな、あいつ」

「あはは…。

まぁ、悪い人じゃないんだけどなー、多分…。

あ、それじゃ、私も教室は行くね」


なんて苦笑いで言って、私もそそくさと教室に入っていった。


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