私の執事は同級生!?(仮)
言ってすぐベンチに寝転び、腕を顔にのせた翔。

……なんていうか、大丈夫かな?

もしかして、無理してるの?

私のせい…?

どんどんネガティブな方に思考が進む。

それこそ自虐的に。

いろいろ考えていると、彩が私の名前を呼んだ。

私は返事をしたものの、その場を動けない。

翔が腕をどかした。

眉間にシワが寄っている。


「何してんだ、行ってこいよ」


ムスッとした声。

はっ、となる。

…機嫌、損ねたかな。


「………私も、ここにいる」

「は?」


翔がすっとんきょんな声を上げた。


「……なんで」

「え、えと………しんどい!しんどいの!」


なんとか言い訳を言ったけど、
すぐ「だったら集合場所に戻れよ」と普通に言われた。

だけど。


「まぁいいけど。座れば?」

「いいの?」

「俺が見てればいいだけの話だし」


とあっさり。


「あいつらにはちゃんとメールしとけよ?」

「うん…」
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