愛しいキミに
「それはっ……」

それは何?

いつも言葉につまるやす
何かを隠してる…
初めは問いつめたりもしたけど、絶対に口を割らない

だから嫌いっ

親父のいいなり

「私二十歳になったらこんな家でるからいいよっ。やすが隠し事してる限り歩み寄る事も無理でしょ」

この家の人と理解し合うなんて無理


私なんかただ、血のつながりがあるっていうだけ

みんなの方が余程家族らしいね…

「もぅ…ホントいいよ。親父だって私が嫌いなんだからっ」


バタンっ

「お嬢さっ…」

やすの声を遮った
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