逆らわない
『この間もそう言うから、僕はあの程度のお仕置きで許してあげたんだよ?』

彼はあの程度と言うけれど、私にとっては苛烈なお仕置きには違いなかった。

絶対に他人に変な目で見られたに違いない。

あんな事を外でさせられるとは思わなかった。

畠山君の嗜虐趣味を改めて思い知らされる反面。

『何言ってるのさ』

彼はクツクツと笑う。

『安西先輩だって最後には楽しんでただろ?』

その言葉に、私は耳まで朱に染まる。

『んん?』

私の反応を知っているくせに、畠山君は改めて問い返す。

『この間のお仕置きは、どうだったんだい?』

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