逆らわない
首を傾け、私の下半身へと注がれる視線。

見られてる…。

ギュッと足に力を込めるけど。

「めぐる」

彼は普段とは違う、下の名前を呼ぶ呼び方で私を制した。

「…はい…」

足の力を、緩める。

彼にいいように見られていながら、何の抵抗も出来ない恥辱。

なのに気持ちとは裏腹に、体の芯から火照ってくる…。

私の位置から、畠山君が好色に満ちた笑みを浮かべるのが見えた。

「よしよし…言いつけ通り『はいていない』ね」

彼は呟く。




「ソックスを」



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