罪を憎んで…明日の章…
「すみませんね~お嬢さん。」

「えっ、あ、いえいえ」

「お嬢さんは彼女さん?」

「えっ、あ、いえ、私達はまだ、別にそんなんじゃ…」

「さっきね~。杖で段差踏み外した所をこちらのお兄さんがとっさに支えてくれてね~」

「いや~偶然ですよ。目の前通りかかった所だったんで」

「本当ね~彼氏にするならこうゆう人の方がいいのよ~」

「え、えっと…」

『…宮田がこんな良い人訳ないのに…良い人ぶってるつもり?』

ふと、実の顔を見上げる明日香…

「俺、本通り初めてで…ん?どうしたの?明日香ちゃん?」

実の屈託のない笑顔に一瞬目を奪われる明日香…

「え、あ。いえ、なんでも…」

『…なんで、なんで顔赤くなるのっ!私っ…』

――、

「それじゃぁ。本当にありがとうね」

「いえいえ~」

お婆さんと別れ、2人は本通りに入った。
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