罪を憎んで…明日の章…
「え~っと、どうされました?」

先ほどの声の女性が尋ねる。

「あの…私、桂木 明日香といいます。実はここは姉の通っていた学校で…」

「お姉さんの…?」

「はい…それで、当時の事を知ってる先生がいらっしゃらないかと…」

「当時…?ですか?…え~っと、お姉さんは何年前の卒業生ですか?」

「…姉は、卒業していないんです」

「え?卒業してないって…退学された方の事はちょっと…」

「姉は高2の夏に死にました…」

「えっ…」

気不味い沈黙が場に流れる…。

「あ、あの、ごめんなさい…私ったら…知らなくて…」

「いえ…」

「えっと…何年位前の…」

「桂木さん?…桂木……、明美さん? ちょっと、貴女は桂木 明美の妹さんなの?」

40代位の女性が立ち上がり近寄って来た。 
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