罪を憎んで…明日の章…
「そう、良かったわ。もう、この事件は忘れてお姉さんの分も幸せになってあげなさい」

「はい。本当にありがとうございました。それじゃぁ私、帰ります」

明日香は、学校を出た。

校庭で陸上部の女性たちが横をすれ違う。

ざわざわ…

「ねぇ。今のコって泣いて無かった?」

「あのコ誰?なんで泣いてるの?」

明日香の頬を涙がつたう。

『あぁ~本当に来てよかった…面影があった…』

明日香は、写真の宮田に実の面影を見ていた。

そして、アルバムの一枚に…

あの痣の位置に絆創膏を付けた宮田信二の写真を見つけていた…。

明日香の中で実が宮田だと確信に変わっていく…。
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