罪を憎んで…明日の章…
「えっ?」

「あっ―― いえ何でもありません……」

「あっあの本当にありがとうございました」

「いや別に……対したことじゃないので―― じゃぁ俺はこれで……」

明日香は立ち去る男の手を掴んでいた。

「―― えっ?あの何か?」

「あっ……あのえっと……」

『どうしよう、とっさに掴んじゃった……。でも、逃がしたらダメだ……』

立ち去ろうとする男の右耳の後ろが見えていた。

「―― お礼にお茶でも……」

明日香の目は少し強張っていた。

「―― えっ?いやぁ~、別に対した事じゃないから本当……」

「お礼にお茶でもっ!!」

明日香は無意識に顔を近づけ、目をカッと見開いていた。

「―― えっ?お茶?はぁ……じゃ、じゃぁお言葉に甘えて……」――

「えっと…何にしますか?」

2人は、どこに行くか考えた末、駅の中にあるマックに来ていた。

「あ、うん何でも良いよ?あ、トマトとチーズ以外で…」
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