罪を憎んで…明日の章…
≪どうされましたか?≫

「あ、あの、目を覚ましました」と明日香が伝えると、

≪わかりました。すぐに伺います。≫

しばらくすると、看護婦さんとお医者さんがやってきた。

「様子はどうかな?」と、医者が話しかけた。

しかし、実はいつの間にか寝てしまっていた。

「あ、あのさっきまで起きてて…」明日香は少し不安そうに答えた。

「あぁ~まだ麻酔が残ってるんだろうね。話はしたの?」

「あっはい、最初はここがどこかわかってなかったみたいですが、すぐにどうなったか分かったみたいで…」

「まぁ、脳波にも異常はなかったし、傷も深かったけど、切れてるだけだったからね。話が出来たなら大丈夫でしょう」

明日香は、ほっとした様子で実を見つめた。
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