罪を憎んで…明日の章…
「お待たせ致しました。ごちゅっ! えっ!なっ!」

明日香は、驚いて声を出しそうになったが、とっさに口で手を抑える。

「カルボナーラを一つ」と実が注文をする。

「なんで居るんですか?」と明日香は小声で実に話しかける。

「なんでって・・・カルボナーラを食べに?」と実はニコニコとしている。

「いや、それ意味が分かりませんよ」と明日香は少し顔を近づけて話しかける。

「ん~昨日電話で見に来るってちゃんと言ったよね?」と実が応える。

「えっ・・・あれ・・・本気だったんですかっ?」と明日香が聞き返す。

「えっ・・・ダメだった?」と実が少し困った顔をした。

「ダッダメじゃないけど・・・このあと・・・一緒には・・・」と明日香が言い難そうにしゃべると・・・、

「わかってるよ。デートはいつでも出来るって言ったけど、ウエイトレス姿は今日しか見れないでしょ?」と、実が応える。

「・・・うっ・・・えっと・・・」明日香どう応えていいかわからず、言葉にできない。

「じゃぁ、カルボナーラを一つお願いします。」と実が切り出す。

「あっ、はっはい・・・。ごちゅっ・・・ご注文を繰り返します。カルボナーラお一つですね。かしこまりました。」と少しカミながら、明日香は注文を繰り返す。

そして、明日香がテーブルから離れようとしたとき、「あっ待って」と実が呼び止めた。
< 83 / 92 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop