罪を憎んで…明日の章…
――、

「あ・・・上がりの時間だ・・・」

『送別会って・・・お店は遅くまでやってるよね・・・私はどうしたらいいんだろ・・・』

「あっ、明日香ちゃん」と隆一が声をかけてくる。

「あ、上条さん・・・えっと、このあとって・・・」

「うん、お店はまだあるから~俺と一緒に先に上がってカラオケ行くから」

「先にですか?」

「うん、店長たちは0時頃に上がって合流するからね~」

「えっ・・・でも、市電が・・・」

「あぁ~大丈夫大丈夫。俺車で来てるから送るよ」

「あ、えっいいんですか?」

「うん、足ないのに遅い時間にさそったりしないって~」

「あっ・・・ありがとうございます」

「じゃぁ~行こうか~」

「あ・・・一応、店長たちにあいさつは済ませといてね~あと・・・」隆一は明日香の耳元に顔を近付け・・・。

「残るメンバーにはカラオケ内緒にしてるからね」と小さな声で囁いた。
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