青い星と青虫と

小夜の手が小さく震えた。

「あんなにそっけなかったのに今更・・・もう。
もう・・・もっと早く聞きたかった。すぐ隣にいたくせに。」



「ふふっ。そんなことを言えばすぐに自分を止められなくなってしまうから。
あ・・・コホン・・・。
続きは、強敵を倒してからまた。」



「はい。魔王のなれの果てでも、魔物の塊でもルナドルートと地上の世界を守るために!」



「小夜、もう私は、守ってばかりはできませんよ。
しっかりサポートお願いします。」



「もちろん、がんばりますっ!」



阿狼の手をとり小夜もいっしょに強大な魔物の力が渦巻く地点へと向かうのだった。


そして、しばらくして2人は、ザキの変貌した姿を目にするのだった。



「な、なんだ!この大きさは。」



「ザキがヘドロに飲み込まれているように見えるわ。
でも・・・このヘドロのようなすべては・・・うっ・・・。」



頭が痛くなるほどのツンとした悪臭が漂い、ひたひたと黒い汁が垂れ流されている巨大な魔物。
< 106 / 113 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop