青い星と青虫と

後を追ってきた紫音と市狼も言葉が出ない様子だった。


それでも先にその澱んだ空気を破るかのように攻撃をしかけたのは阿狼だった。


「清廉なる炎にまかれて灰になれ!」


ドロドロした本体に最大高温の炎がまきあがる。


プスプスプスプス・・・・



悪臭は少しましになった感はあるが、炎は敵を焼くまではいかず、炎の方が魔物の体内でくすぶってつぶされてしまった。



「くっ。さすがに一撃というわけにはいかないか。」



「焼いてもダメなら・・・ってね。
俺たちで氷漬けにしてやるから、粉砕してくれ。」



紫音と市狼がそう言って凍らせ始めたときだった。
すぐさま氷は溶け、高温のヘドロが2人を襲う。



「あつっ!こいつ、熱を取りこんでいたのか?
そんな芸当ができるってことか!!」



「どうやら、熱は無駄じゃなかったってことらしいな。
2人とも、熱ワザに変更だ。ひたすら焼き討ちといこう。」
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